課題研究

 ■教育資料研究会

テーマ: 新たな価値を見いだす個別最適化された学びと教育資料のあり方

【コーディネータ】

成瀬喜則(富山大学)、又吉斎(沖縄女子短期大学)

【趣旨】
 「個別最適化な学び」と「協働的な学び」をどのように実現するかは重要な課題である。そのためには、「学び」をどのように考えていくか、また、学習者が「学び」に対して価値を見いだすためには教育活動はどうあるべきか、ということについて研究を進めることが必要となっている。特に、新しい教育技術の出現によって教育資料の果たす役割も変化しつつあるため、これらの課題をさまざまな角度から議論する必要がある。
 そこで、これまでの教育資料研究会で蓄積してきた「学び」の在り方とこれからの教育技術や情報技術を活用した「学び」を融合させ、新たな「学び」を創造することができる教育手法や教育情報に関して研究発表を通して討議したい。
 特に、教育資料あるいは教育情報(学習情報・課題・評価等)を再検証して「新たな学び」の在り方を追究する。なお、学びの対象は幼児から大人まで幅広くとらえ、多くの方が参加できる場としたい。

 ■国際交流研究会

テーマ: ニューノーマル時代における教育・研究のグローバル化の在り方を考える

【コーディネータ】
陳 那森(関西国際大学)、清水義彦(富山県立大学)

【趣旨】
 国際交流研究会では、日本教育情報学会における海外との学術交流やグローバル人材育成の在り方等に関する研究活動を推進している。グローバル化は、コロナで衰退はしないが、国際社会はこれまでにないさまざまな変革を余儀なくされている。
 そこで、今回の課題研究では、昨年の内容も引き続き取り上げつつ、その後の各国における教育のデジタル化と変革がさらに加速した状況も視野に入れながら、それぞれの立場から話題提供をして議論を深めると共に、ニューノーマル時代における教育と研究のグローバル化が抱える課題と解決策を模索する。また、今回の課題研究でも海外の研究者に自らの研究成果を発表する機会を提供すると共に、日本の研究者にも国際研究交流の立場で幅広い分野からの研究成果を発表する機会を設け、時空間を超えた国際研究交流も活発化していきたい。

 ■デジタルアーカイブ研究会

テーマ: DX社会における教育へのデジタルアーカイブ活用

【コーディネータ】
皆川雅章(札幌学院大学) 、井上透(岐阜女子大学)

【趣旨】
 COVID-19蔓延により、社会のDX化が進展しデジタルアーカイブの活用が注目されている。学校教育や社会教育の現場では実体験や実物へのアクセスが制限されたが、感染対策の一環として非接触型のオンライン教育が幅広い分野において実施されるなどDX化が進んだ。予測されなかった事態への対応としての急速なDX化に伴う問題点も種々存在するが、この状況を受身的に捉えるのではなく、DX化によりICT利活用インフラの整備が進みつつある中、利用されるコンテンツつまり知識循環型社会の基盤としてのデジタルアーカイブの開発と活用の促進によってオンライン教育の特長を生かした教育方法、教育効果の改善が期待される。
今回の研究会を、DX社会における教育機関、自治体、企業、地域などさまざまな分野におけるデジタルアーカイブ開発と活用の実践的、理論的な取り組みへの報告と議論の場としたい。

 ■著作権等研究会

テーマ: 教育DXにおける著作権

【コーディネータ】
塩雅之(常磐大学) 、坂井知志(日本デジタル・アーキビスト資格認定機構)

【趣旨】
 著作権等研究会では、教育・研究などにおける著作権等に関する研究活動を行っている。昨今では、GIGAスクール構想やコロナ対策を背景として一気に遠隔授業が広まり、学会活動もWeb会議システムを利用したオンラインで行われることが多くなっている。
 こうした教育・研究のDXを推進するためには、著作権等の正しい理解とあるべき制度の検討が必要となる。LMSやWeb会議システム等の各種システムを検証し、制度・技術の問題を整理する。また、著作権や授業目的公衆送信保証金制度について検証し、留意点および今後の制度改革の必要性について研究を深める。

 ■ICT活用研究会

テーマ: ICT活用による教育DXの推進

【コーディネータ】
河野敏行(岡山理科大学),坂井岳志(世田谷区八幡小学校支援コーディネーター)

【趣旨】
 「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる社会」を目指す中、新型コロナの影響もあり、学びの環境が教室だけではなく、どこからでも、また誰とでもコミュニケーションを取りながら学べる環境が実践されてきている.このような整備されつつある環境を活かし、多様な子供たちに対応し、自分らしく学べる社会を築き、公正に個別最適化された学びや創造性を育む教育をICTのより効果的な活用により、如何に教育に活かせられるのかについて議論する。
そのために、以下のテーマを中心の議論・開発を行い、教育者の意識と技術を高めていくことをテーマとする。
 1.全ての学習者に向けた教育サポートシステムおよび教材の開発
 2.1人1台時代の学習を支える学校や授業の在り方についての研究
 3.ICTの活用促進のための具体的な学習環境や教材の開発
 4.プログラミング思考力、創造的能力、AIリテラシーを養う教育や授業の開発
 5.ライフスキル(非認知能力)を育てるPBLやSTEAM教育を活かしたカリキュラムの開発
 6.時間と空間を超えた遠隔講義システムを利用した教育の開発および活用

 ■特別支援教育AT研究会

テーマ: 合理的配慮とアシスティブ・テクノロジー

【コーディネータ】
新谷洋介(金沢星稜大学)、小川修史(兵庫教育大学)

【趣旨】
 2021年に文部科学省より「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議 報告」が出された。これには「ICT 利活用等による特別支援教育の質の向上」として特別支援教育における ICT 利活用の意義と基本的な考え方、今後の方向性が示されている。しかし、それらの情報機器を障害のある児童生徒が学習に使いこなすためには、十分な配慮と環境の整備、教員の専門性の担保が求められる。
 同年には「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が見直された。同法律では公的機関のみならず民間団体でも「基礎的環境整備と個別の合理的配慮」が求められることとなっている。
 この「基礎的環境整備と個別の合理的配慮」には障害に応じた ICT 機器等の活用(アシスティブ・テクノロジー)が重要で、その活用のさらなる発展・普及が期待される。また、障害のある児童生徒の学びを広げるためにはSDGsの実現やプログラミング学習における活用なども検討課題となる。

 ■IR研究会

 テーマ:教育DXの推進におけるIR研究・業務との連携の可能性

【コーディネータ】
森 雅生(東京工業大学),石井雅章(神田外語大学)

【趣旨】
 教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進にあたって、教育データの効果的な活用への関心が高まっている。教育に関するデータは多面的であり、それらを有効に活用することにより教育の質を向上させることは非常に重要である一方で、学校における各種データは担当部署にサイロ化されて収集・保存される傾向があり、学校全体として統合的かつ計画的に活用する体制が整備されてきたとは必ずしも言えないのが現状である。
 一方、高等教育機関を中心に発展・浸透しつつあるインスティテューショナル・リサーチ(IR)においては、組織としての意思決定に不可欠なデータを収集・分析し、活動に反映させるために知見が蓄積され始めている。
 本課題研究では、特に教育データの範囲、品質、組み合わせという観点から教育の質を向上させるための実践的な知見に関する研究を中心に、教育DXの推進に寄与しうるIR研究・実践について幅広く募集をする。

 ■プログラミング教育研究会

テーマ:  GIGAスクール環境下におけるプログラミング教育の在り方と展望

【コーディネータ】
山本利一(埼玉大学) , 小熊良一(群馬大学)

【趣旨】
 プログラミング教育研究会では、各種発達段階におけるプログラミング教育の実践事例を収集すると共に、その効果を幅広く発信したいと考えている。令和3年度は、GIGAスクール構想によりICT環境が整いつつある教室で、「どの様な教育実践が可能か」、「どの様に学習効果を上げるか」など、多くの先生方にご提案いただきたい。
 教育のグローバル化や、扱う情報が飛躍的に増加している予測困難な時代を児童・生徒が生き抜くためのプログラミング教育について、協議を深めていくことができればと考えている。

 ■教職開発研究会

テーマ: 教育DX推進のための授業技術・教材開発

【コーディネータ】
佐藤典子(甲子園大学),治京玉記(大阪夕陽丘学園短期大学)

【趣旨】
 近年様々な分野でデジタル化が推進され、学校においても、デジタル技術を活用する事が求められている。学校においては、すべての子供たちの可能性を引き出すためには、デジタル・トランスフォーメーションを通して「個別最適化の学び」と「協同的な学び」が実現すると考えられている。コロナウイルス感染拡大によって学校においてもデジタル化が促進されたが、コロナ収束後にどのような姿が理想的なのか考える時期となっている。フィジカル空間とサイバー空間がいかにして融合していくのか、考える必要がある。
 「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる社会」を実現するためには、学校における授業技術・教材開発の工夫も必要である。授業技術・教材開発の工夫によって「豊かな教育情報」がもたらされると考えられる。教職開発研究会では、授業技術・教材開発においてどのようなデジタル・トランスフォーメーションが可能であるか検討し、議論を深めたい。